金はすべて光るとは限らぬ

ビルボが馳夫さんのために書いた詩の冒頭ですが、
LOTRリーダーズコンパニオンでこの詩の注釈を読むと以下のように書いてあった。

All that is gold does not glitter.

伝統的なことわざである"all that glitters is not gold."(光るものすべてが金とは限らぬ)と比較せよ。
シェイクスピアベニスの商人」にも"All that glisters is not gold."の台詞有り)」

そう言われてみれば、光るものすべてが金ではない、というフレーズは、はるか昔、英文法の例文集の部分否定を扱う例文で読んだような気がするが、すっかり忘れてた。

金はすべて光るとは限らぬ、とは高貴な血筋を隠して野伏に身をやつしているアラゴルンにあてた詩としてかっこよく決まっているのですんなり受け入れていたけれど、これは一種、有名な言い回しのパロディでもあったというわけですね。

コンパニオンの索引を見ると、Proverbs, sayings, platitudes の項目があり、他にもことわざ・箴言の類がたくさんピックアップされてるようで、「中つ国のことわざ」というテーマで調べてみるのも面白いかも。

The Lord of the Rings: A Reader's Companion

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