トールキン的な音楽

先日届いた Middle-earth Minstrel: Essays on Music in Tolkien を読む。

最初にDavid Bratman 氏のエッセイから読み始める。エッセイの中心はトールキンにインスパイアされた曲や歌(メージャーどころでは、ヨハン・デ=メイやハワード・ショアからドナルド・スワンやトールキン・アンサンブルなど)を中心にした紹介&批評だが、これらトールキンの物語に触発された作品とは別に、クラシック音楽の作曲家で、聴いていてトールキン作品を連想させる作曲家(もしくは作品は?)という話題が面白い。アイヌリンダレを彷彿させるような合唱曲は何か?とか、LotRにふさわしいBGMは?等々、トールキンオタかつクラオタの人間が集まって話したら、いきおい議論百出しそうな話題だが、とりあげる音楽によって、その人がトールキンから受けた感銘の質が垣間見えるようで面白い。
トールキンと同じく北欧神話を題材にとったワーグナーシベリウスの名前もあがるが、Bratman氏のオススメはエルガー、特に「エニグマ変奏曲」に、一種崇高な悲壮美からホビット的ユーモアまでの幅を持つトールキン的なドラマを感じるという。エルガーといえば「威風堂々」しか知らないので、エニグマ変奏曲、今度図書館でCDを借りてみよう。

Middle-earth Minstrel: Essays on Music in Tolkien

Middle-earth Minstrel: Essays on Music in Tolkien

  • 作者: Bradford Lee Eden
  • 出版社/メーカー: McFarland Publishing
  • 発売日: 2010/05/15
  • メディア: ペーパーバック
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