トールキン的な音楽(2)
前述のBratman氏のエッセイの中に、トールキンの好きな作曲家として、「魔弾の射手」のウェーバーの名前があがっていた。(情報元はトールキンへのインタビューで、ハモンド&スカル夫妻の Companion & Guide の Music の項に記載あり。)
それで思い出したのだが、以前「魔弾の射手」のDVD(下記リンクのDVD。舞台のライブ収録ではなく、映画仕立ての演出だった)を観ていたところ、第三幕で神に祈るアガーテの歌にこんな歌詞があった。
「たとえ雲が太陽を覆っても、その雲の向こうには永遠にお日様が輝いている」
これは暗雲に覆われたモルドールで、絶望的な夜にサムが口ずさむ歌、
「たとえこの身はここ旅路の果てに倒れて 暗闇の底に埋もれようとも…あらゆる陰の上空に、お日さまは上る。星々も永久に空にかかる。」と歌う場面に、スピリットにおいても、永遠をイメージする比喩においても、よく似ているけれど、これってトールキンが「魔弾の射手」にインスパイアされた可能性はないだろうか?
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