ワーグナーとトールキン

Wagner and Tolkien: Mythmakers

Wagner and Tolkien: Mythmakers

特にワーグナー・ファンというわけではないのだが、前にニーベルングの指環(メトのDVD)を観ているあいだ既視感めいたものに襲われ、「なんだかトールキンみたいだなぁ」と何度もつぶやいていたこともあって、一度トールキンワーグナーの関係について纏まったものを読みたいと思っていたので買ってみた。

本書によればワグネリアンLotR を「しょせんワーグナーの指環のマネ」「ワーグナーをお子様向けにしたもの」と断じ、「ワーグナーの深遠な芸術に比べちゃうと真剣に扱う気がしない」という人が多いらしい。(そういえばワグネリアンらしい佐藤亜紀も御自身のブログでそんなことを書いていたっけ。)☜これは私のうろ覚えによる間違い。正しい御意見はコチラ


著者は熱烈なワグネリアンでありつつ、熱心なトールキンファンでもあり、両陣営どちらか一方からの判断ではなく、両作品の持つ、それぞれ独自の魅力を比較できているところに本書の美質があると思う。

(同じ版元から名前の順番を入れ替えただけの本が出てるのに後で気づいた。これは紛らわしい。
出版の順番としては本書の方が後に出ており、本書中でいち早く下記の本を参照している。)

Tolkien and Wagner: The Ring and Der Ring

Tolkien and Wagner: The Ring and Der Ring

Wagner:Der Ring Des Nibelungen (7pc) (Sub Slip) [DVD] [Import]

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