Hail, son of Hurin. Well met!

このHail 〜, well met という言い回しは、CoHで、トゥーリンとグラウルングの二度の遭遇のさい、かなり辛辣な挨拶として交わされるので一読忘れがたい印象を残すが、以前、C・Sルイスの兄ウォーレン・ルイスが書いた日記「Brothers & Friends」を読んでいて、この言い回しに関する逸話が記されていたのを思い出した。

インクリングズの会のあと、みなでモードレン学寮の庭をぶらぶら散歩していたさい、学寮の庭に放し飼いになっている鹿に向かって、トールキンは帽子をとってこんな挨拶したという。

Hail fallow well met !

( fallow は辞書を引くと、枯葉色、(馬の)かわら毛、などの語意があり、鹿に向かって毛の色で呼びかけたということになりましょうか。)

これは Hail fellow well met. という文語的な慣用句(?)にかけたシャレなわけですが、トールキンらしいウィットのある冗談というべきか、学者ふうのオヤジギャグというべきか、CoH でも印象的な言い回しを使ってこんな冗談を言っていたのが面白かった。


The Children of Hurin

The Children of Hurin

The Children of Hurin

The Children of Hurin

Brothers and Friends - Diaries: Intimate Portrait of C.S. Lewis

Brothers and Friends - Diaries: Intimate Portrait of C.S. Lewis